『Baby large panic!?-2-』



騒動があった翌日。
その日はちょうど学校が休みの土曜日。

場所は如月先生の家。その日、寮には戻らず、これから先色々と便利な如月宅に泊まることになった伸吾。

「あの・・・なんかすみません・・・」
目の前のテーブルに並ぶ朝食。
あまりしつこくないメニューは、如月先生が朝早くから考えてくれたもの。
「いいえ、御気になさらず。伸吾君は何も心配しないでください」
優しい微笑みを向けられ、なお更心狭くなってしまう。
「でも・・・俺、これからどうすれば・・・・;」
「大丈夫。何も心配することはありません。私がついてます」
不安を表情いっぱいで表す伸吾に、優しい言葉をかけ頭を優しく撫でながら、如月瞳はこれから先のことを模索していた。
(もし、本当に妊娠していたとしたら・・・誰にも知られるわけにはいきませんね・・・)
「もう少ししたら、他の皆さんも来るはずです。その前に早くご飯を食べてしまいましょう?」
10時に一応、この部屋で皆が集まることになっていた。
「はい・・・」
未だに、食欲はあまり出ない伸吾を気遣いながら、自分も朝食を食べる如月であった。

10時・・・・1時間前。
「「「「伸吾!!!」」」」
寮グループ3人と在宅チームのうち、一人が我先にと如月宅に転がり込んできた。
「伸吾大丈夫!?」
1着藤井充
「大丈夫か伸吾!?」
2着高崎郁
「伸吾!!」
3着一条雅良
「し・・っ!!」
4着白鐘利弘(なお、4着目にいたりましては、押されて、倒れ、玄関に突っ伏しております)
<サバイバルゲーム第1弾終了>

「はよう。ずいぶん早かったな」
ちょっと元気なさげに手を上げる伸吾。不思議そうに、皆の顔を見て、統計を見やる。
「こんな時にのんびりしてられないよ!!」
「そうだぞ伸吾。ちゃんと飯は食ったか?気持ち悪くは無いか?」
「一応、スポーツドリンクとか、ジュースとか買ってきたぞ?」
それぞれが心配そうな顔で、伸吾を覗き込む。
「大丈夫。ちゃんと朝メシは食べましたよ。あ、一条、スポーツドリンク頂戴」
それぞれに、笑いながら返事していく伸吾は一応大丈夫とみてよさそうだ。
一条は、伸吾にペットボトルを渡すと、残ったのを如月先生に断りをいれ、冷蔵庫の中にしまいに台所へといった。

そして、
「伸吾先輩!!」
それから10分後。先ほどの続きといわんばかりに剣崎薫がチャイムを鳴らすのも惜しいといった風に転がり込み・・・

「う・・・・・」

むぎゅ。と、未だ倒れていた誰かさんを踏んだとか踏んでないとか・・・・。






戻る
小 説TOP








カウンター